企画展「いしかわの生物多様性とレッドデータブック」

開催期間

2020年9月19日(土)〜12月27日(日)

概要

 「いしかわレッドデータブック」は、石川県に分布する野生生物(動物、植物など)のうち、絶滅のおそれのある種(絶滅危惧種)をリストアップし、その生息状況をとりまとめたものです。今年 2020年 に最新版「いしかわレッドデータブック2020」(動物編と植物編の2冊)が刊行されました。本展では、レッドデータブック、生物多様性などのちょっと難しい用語をわかりやすく解説するとともに、絶滅危惧種のみではなく、外来種やツキノワグマ、ニホンジカ、イノシシなどの獣害問題も含め、石川県の生物多様性の現状と課題を紹介します。豊かな自然を次世代に引き継ぐ取り組みについても、わかりやすくまとめます。

今年刊行された「いしかわレッドデータブック2020」は第3版となります。

特別展示『トキ「能里」が、いま語りかけるもの』 会期:11月1日~7日

本州最後のトキ「能里」の剥製(県立歴史博物館所蔵)を期間限定で8年ぶりに特別展示します。絶滅したトキに思いをいたすとともに、佐渡を中心とした野生復帰の経緯をたどります。また、石川県で展開している活動「人と自然が共生し、ふたたびトキが舞う里山里海を未来の世代へ」を紹介します。

展示協力 石川県立歴史博物館

リレートーク「トキやコウノトリが舞う里山をめざして」第1回 特別展示によせて “能登最後のトキ「能里」をめぐる語りあい” 11月1日 (14:00-16:00)開催

かつて能登には、トキが群れ飛んでいましたが、しだいに数が減り、1970年(昭和45)に最後の一羽が、国の指示で穴水町で捕獲され、佐渡へ繁殖のため移送されました。そのとき能登(同時に本州)のトキは絶滅しました。その個体は翌年死亡し、いま「能里」という愛称で、石川県立歴史博物館に剥製が保管されています。当館のトキ「能里」特別展示の初日(11月1日)に、リレートーク(第1回)を開催し、石川県の歴史と文化のなかのトキに関する講演と、長年トキにかかわってこられた3名のゲストから絶滅前のトキ体験を聞きます。絶滅したトキを思い、人と自然が共生し、ふたたびトキが舞う里山里海が復活するよう、みんなで語りあいましょう。

【基調講演】 濱岡伸也(石川県立歴史博物館・学芸主幹兼資料課長)「石川県の歴史と文化のなかのトキ」

【トキがいた能登(証言と提案)】石下哲雄(輪島市三井町、元・石川県健康の森 総合交流センター・館長)/ 唐川明史(七尾市中島町、朱鷺棲む里山鉈打クラブ・代表)/ 西屋 馨(羽咋市次場町、NPO法人日本中国とき保護協会・事務局長)

シンポジウム「いしかわレッドデータブック2020を読み解く-解説&討論」11月28日開催(13:00-16:30)

「いしかわレッドデータブック2020」の作成経緯や成果を解説するとともに、活用法と今後の課題を討論します。

内容(予定):石川県の生物相の現状は? / 明らかになった問題点 / 全国的・他県との比較 / 今から取り組むレッドデータブック2030 ほか

会場:自然史資料館 コミュニケーションホール

定員:50名 ※新型コロナウイルス感染防止のため、参加人数を制限したり、オンライン中継を行う場合があります。